メルヴィータの歴史を知る

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良質な天然素材にこだわり、人の肌や環境にやさしい製品を生み出し続けている「メルヴィータ」。環境や生態系に配慮したもの作りで自然界との共存を目指すオーガニックブランドのパイオニアだ。手つかずの自然が残るフランス南東部のアルデーシュ地域で育まれたブランドの哲学と、その歴史を振り返る。


ブランドのはじまり

メルヴィータ(Melvita)は、生物学者であり、養蜂家でもあるベルナー・シュビリアによって1983年に誕生したスキンケアブランドだ。1977年、フランス南東部にある美しい田園地帯アルデーシュに家族と共に移り住んだベルナーは、そこに農場を構えると、同時に養蜂業をスタート。熱心な養蜂家であった彼は、ミツバチの世界からインスピレーションを得て、肌に調和するハチミツベースのスキンケア製品を開発することを決意。研究の末、メルヴィータ初の製品“ヘキサゴナル(六角形)ソープ”を生み出した。その石鹸は、オーガニック先進国のヨーロッパ全土で瞬く間に大ヒット。以来40年以上にわたり、使うたびに感動が湧き上がるコスメを提供し続けている。「生物学者の観点から、植物は人の肌と相性が良いこと、そして愛を持って自然と接すれば、人の想いに応えてくれることを知っていました。ひとつの製品を作るため、千種類にものぼる世界中の植物から素材を厳選しています」(ベルナー・シュビリア)

ブランド創業の地、アルデーシュ。環境汚染から守られているユニークな地域で手つかずの壮大な自然が残る。
ブランド創始者のベルナー・シュビリア氏。「ほぼすべての製品にオーガニック認証を取得しているのは、優れた品質の保証であり、地球への尊敬の念の表れなのです」

More than 95% – メルヴィータのスキンケア製品における自然由来成分の配合比率。
Almost 100% – ほぼすべての製品において、上質な天然香料を採用している。
Almost 100% – ほぼすべての製品において、オーガニック認証を取得済み。

※メルヴィータは、フランスで最初にオーガニックコスメの認証を受けたブランドのひとつ。

ブランド名の由来

刷新されたロゴ。ブランドのおおらかさを表現するため、丸みと柔らかさをプラスしたのだという。

ブランド名の“メルヴィータ(Melvita)”は、花の蜜を意味する“mel”と、生命を意味する“vita”を組み合わせて名付けられた。その名の通り、大地が育んできた雄大な生命力と美しさが余すところなく製品に注ぎ込まれている。2024年1月には創業40周年の節目として、ブランドコンセプトを新たに“バイオ リジェネラティブ ビューティー”とし、ブランドロゴも刷新。これまでの書体を変更し、植物の世界を想起させつつも、より洗練された印象へとアップデートした。

環境への取り組み

メルヴィータでは創業から40年間変わらず、常に自然を観察し、自然のメカニズムと修復に想いを寄せ続けてきた。そのため、環境へのネガティブな影響を極力小さなものにするための取り組みも多岐にわたっている。自然との共存を目指しその恵みを享受することは、ひいては私たち人間の生命の活性化にもつながっていくのだ。

100%フランスの工場で製造 – フランスのアルデーシュとプロヴァンスにある工場において、環境に配慮しながら丁寧に製造されている。
100%再生可能電力使用 – 自社工場では、再生可能電力を使用。そのうち28%は太陽光発電パネルから供給されている。(2025年までにエネルギー自給率を95%にする目標)
100%産業排水は適切に処理 – 工場から出た産業排水は、バクテリアで満たされた生物学的リアクターで処理され、植林地で濾過。雨水もタンクに貯水し、再利用している。

フランス南東部にあるメルヴィータの自社工場。木製のファサードと緑の屋根が、周囲の景観にナチュラルに溶け込んでいる。自然環境に配慮した設計となっており、広さは約16,000㎡を誇る。

B Corporationの取得

メルヴィータは2023年に、「B Corporation™」認証を取得した。「B Corporation™」認証は厳格な評価基準のもと、環境や社会に配慮した公益性の高い企業にのみ与えられるものだ。メルヴィータは創業当初から、生態系のすべてにポジティブな影響を与えることを使命としてきた(“生態系”には動物や植物の世界はもちろんのこと、人間、地域社会、そして私たちの肌も含んでいる)。つまりこの認証は、40年にわたる真摯な取り組みがもたらしたギフトだとも言えるだろう。メルヴィータのスキンケア製品のほぼすべてが環境に配慮された自然由来のアイテムであり、“コスメビオ”や“コスモスオーガニック”といったその他のオーガニック認証も数多く受けている。

メルヴィータのアルガンオイル

ビオオイル アルガンオイルは、サハラ砂漠の北西部に位置するモロッコで作られており、発売から20年経った今も圧倒的な人気を誇るブランドのスターアイテムだ。別名“神の恵みの木”とも呼ばれ、驚異の生命力を持つアルガンツリーの木の実から採取される貴重なオイルは、古来美容の秘訣として重宝されてきた。必須脂肪酸やステロール、ビタミンEなどの美肌成分を豊富に含んでいるため、使うたびにハリのある素肌へと導いてくれる。もちろん髪やボディにも使えるマルチオイルだ。メルヴィータでは開発当初から独自の生産ルートを築いており、原料となるアルガンの実は、あらゆる汚染源から遠く離れた、オーガニック認証を受けた2,000ヘクタールに及ぶ森(専用農地)で栽培。すべての過程で独自の基準が設けられており、徹底した品質管理のもと、良質なアルガンオイルが生み出されている。

ビオオイル アルガンオイル
100%自然由来の美容オイル。洗顔後すぐの肌に使うことで、その後のスキンケアのうるおいを抱え込む保湿ブースターの役割を果たしてくれる。別名“化粧水ごくごくオイル”。
豊かな恵みを最もピュアな形で届けるため、現地のベルベル人女性たちと協力しながらアルガンを栽培。完熟して自然に地に落ちるまで待った、栄養豊富な実だけをひとつひとつ手で収穫している。

フェアトレード

メルヴィータでは、持続可能なサプライチェーンを築くことを目標に、10年以上前からフェアトレードを実施してきた。現在は2つのサプライヤーと協働し、およそ200名の女性の雇用を創出している。フェアな取引を行うため、アルガンオイルの実を収穫する女性たちの賃金は、モロッコの農業に携わる人の最低賃金の2倍に設定(種を割る業務に従事する女性の賃金はさらに20%アップする)。賃金は発注のタイミングで、50%が前払いされている。さらに、長期的なパートナーシップを維持するため、サプライヤーとは3年契約を締結。アルガンオイルの生産に関わる雇用により、女性たちの家族約1,200人が間接的な利益を享受している計算となっており、長期的に見ても、地域の経済基盤の強化につながる大きな役割を果たしている。

アルガンの実を収穫する女性たちを対象に、養蜂の技術を伝授する支援プログラムもスタート。この活動は、彼女たちにさらなる収入源を提供するとともに、地域の生物多様性の保護にも役立っている。

メルヴィータが目指すこと

“人と自然を共に豊かにし、オーガニックビューティの素晴らしさを伝えていく”ことを哲学とするメルヴィータでは、肌に新しい生命を吹き込む処方を開発し、オーガニックコスメのパイオニアとして、数々のスキンケアアイテムを生み出してきた。同時に、常に自然を観察しながら、その保護と繁栄にも情熱を注ぎ続けている。メルヴィータでは、現代社会の中で破壊されつつある自然の生態系を再生することを目標に、「クリーンビューティ」「生物多様性の保護」「廃棄物の再利用」「メイドイン フランス」の4つの宣言を掲げている。日々私たちに神聖なインスピレーションを与えてくれる、生きた自然。そこから受け取ることができる恵みは、計り知れないほど大きなものだ。メルヴィータではこれらの宣言にコミットすることで、人間と自然が共生できる社会を目指しながら、豊かな未来の美を育んでいくのだという。

クリーンビューティ : 肌を尊重した製品作りを目指し、限りなくナチュラルなスキンケア設計を採用。使用原料に徹底的にこだわっており、ほぼすべての成分が自然由来。
生物多様性の保護 : 養蜂を促進し、ミツバチ保護に関する意識を高めるためのプロジェクトを推進。ミツバチと生物多様性を守るために活動している多くの組織をサポート。
廃棄物の再利用 : 製品ボトルには、リサイクル及び、リサイクル可能なプラスチックやガラスをできる限り使用。全製品のボトルでリサイクルプラスチックを使用することを目指す。
メイドイン フランス : フランスで最も環境が守られているアルデーシュの丘の中腹に工場を構え、オーガニック農業とそれに基づく製品開発に情熱を注いでいる。

Edit & Text: SHIHO TOKIZAWA

こちらの情報は『CYAN ISSUE 40 S/S 2024』に掲載された内容を再編集したものです。