赤で世界観を表現する美容名品8選

赤にまつわる物語。ep4


赤で表現する世界観

SHISEIDO 多様な魅せ方で躍動する赤

現在のアルティミューンは4代目。初代から受け継がれているアイデンティティを踏襲しつつも、ブランドの象徴である赤は、原点回帰となる免疫力の力強さの表現としても用いられている。赤で表現しているのは、覚醒された免疫力が持つ躍動感。そして、キャップのパーツには大胆かつ微細なグラデーションで、内から外へ放たれるエネルギッシュさを印象づける。さらに、肌の睡眠リズムにより免疫力を調和するさまも波打つ赤で魅せる。
  1. SHISEIDO アルティミューンTM パワライジング コンセントレート IIIn 30mL¥8,800(SHISEIDO)

CHANEL ブランドを象徴する花で彩る

N°1ドゥシャネルは、長年研究してきたレッドカメリアの力を取り入れたホリスティックなアプローチをしているライン。その名の通りレッドカメリアの色は赤である。カメリアは、開花に必要なエネルギーを蓄えれば、極寒の冬でも花を咲かせることができるほど強い生命力を秘めており、唯一無二のパワーを誇る。まさに赤が持つ印象とフィットする。そして、創設者のガブリエル・シャネルを象徴する花でもあり、ブランドと強い結びつきを感じる。
  1. CHANEL セラム N°1ドゥ シャネル 30mL ¥15,180(CHANEL)

ASTALIFT シグネチャー成分を軸に構築

今でこそエイジングラインを筆頭に、赤を用いた化粧品は当たり前になっているが、アスタリフトが誕生した2007年はまだまだ珍しかった。そんななかで、高い抗酸化力に着目してメイン成分として選定したアスタキサンチンの色である赤を、世界観を最大限に表現できるとして思いきって採用。赤は、生命力やいきいきとした肌を想起させる色でもあり、アスタリフトを通して「明日の美をサポートしたい」というブランドからの熱い想いも感じられる。
  1. アスタリフト ジェリー アクアリスタ 40g ¥9,900(富士フイルム)

ALBLANC 今の自分にフォーカスする強さ

2004年のブランド誕生当初、イメージカラーは白だった。ブランド名のALBはラテン語で、BLANCはフランス語で、それぞれ白を意味することから採用されていた。ブランドの象徴する色を大胆にも赤に変更したのは、新たな旅路を歩み始めた2020年のこと。そして、赤には生命力の覚醒という意味を込めた。着飾るためのエッセンスをあえてそぎ落とし、ありのままの美しさ、堂々とした姿を目指す。天面に彫刻したロゴも、アルブランの自信の証。
  1. アルブラン ザ ファーストエッセンス【医薬部外品】90g ¥11,000(花王)

Koh Gen Do 凛とした美しさはタイムレス

アイテムの誕生以来変わらない赤チューブは“、女性のパッションこそが美の源泉”というコンセプトと、美しくあり続けたいと願うパッション、さらには、日本の化粧品として世界に羽ばたいても恥ずかしくない、その存在感を赤で表現した。そして、うるおい成分約80%の高保湿さで魅せる、素肌美を体現する色でもある。また、Koh Gen Doの代名詞である、画家の金子國義氏が手がけた黒で描かれたブランドロゴが、鮮やかな赤をより引き立てる。
  1. Koh Gen Do モイスチャー ファンデーション 013 20g ¥5,280(Koh Gen Do)

trilogy 自然界からもたらされる始まり

トリロジーのアイテムには欠かせないヒーロー成分でもあるローズヒップ果実の赤からインスピレーションを受け、ブランドが発足した2002年からシグネチャーカラーとして存在する。そして、赤はすべての始まりの色と捉えており、人々に強い感情や印象を与える力を持っていると、トリロジーは考える。そこには自然界の力強さや止まらないエネルギーなどに敬意を示し、ブランドが進化し続ける原動力、心に強く響くエモーショナルな影響力も宿っている。
  1. trilogy ローズヒップオイル 20mL ¥3,740(コスメキッチン)

CLARINS カラーの融合で放つ存在感

赤はクラランスのブランドカラーである。愛情と情熱を表した色であり、数々のアイテムでさまざまな赤を表現している。そのなかでも、愛情と情熱の赤をモダンに解釈し、フィックス メイクアップのトレードカラーであるピンクと融合させ、グラデーションでデザインしたのがこのアイテム。そこには 、ブランド創設時から変わらない、
“農地から肌まで”という哲学と、創設者のジャック・クルタン・クラランスの美への探求心が息づいているのを感じる。
  1. CLARINS フィックス メイクアップ N 50mL ¥4,950(クラランス)

Cow Soap 色彩のコントラストで魅せる

初代赤箱が誕生したのは1928年。赤は、古くから日本をはじめ、中国などでも縁起のいい色とされていた。そして、赤い箱から真っ白な石けんが出てくるという、色彩のコントラストがもたらす視覚的なおもしろさも採用の決め手になったとか。赤箱はしっとりとした洗い上がりとローズ調の香りが特徴であり、青箱との違いも表現している。時代の背景と共にデザインは変化してきたものの、牛のマークと赤の組み合わせは変わらず歩みを続けている。
  1. カウブランド 赤箱 90g ¥110(牛乳石鹼共進社)

Photography: KENICHI SUGIMORI
Edit & Text: YUKA ENOMOTO, MAKO UCHIDA
Text: k company

こちらの情報は『CYAN ISSUE 41 A/W 2024』に掲載された内容を再編集したものです。