Lead The New Season

カメラの前では終始クールな表情で、しかし春の軽快な色に染まった新鮮な姿を惜しみなく披露してくれた川村壱馬。撮影を終えると黒一色に着替えて、自身が思うことをざっくばらんに語ってくれた。その語り口は迷いもブレもなく、潔く澄み切っていた。

KAZUMA KAWAMURA Special Interview

ー 撮影はいかがでしたか？

なかなか自分ではしないスタイリングが多かったけれど、シルエットもかっこよかったし、カラーも2023年のトレンドを先取りしている気がしていい感じでした。色物は、一度着るとインパクトが大きいのであんまり選ばないんですよ。でも、着たいなという気持ちもどこかにはあって、私服にも徐々にこういったカラーを取り入れていきたいです。

ー 今日の３ルックではどれがいちばん好きでしたか？

ファッションは、柄のコートのルックが好きでしたね。僕、ハーフパンツが苦手なんですけど、これは良かった。あと、青のニットのルックではいたワイドなパンツは私物でも欲しくなりました。メイクは（バックカバーにもなった）ピンクっぽいメイクが好きかな。普段もそうなんですけど、メイクをしてもらうときは健康的に見えるように唇などに血色を足してもらうんです。薄い色があまり好きじゃなくて、ちょっと大人っぽいブラウンに近い赤のグロスとかリップには絶対色味があるものを選びます。

ー ヘアメイクさんにお任せではなく、丁寧にやりとりをする方なんですね。

しますね。今日はこんな感じかなと自分の中で理解したら、「リップの色をこういう色にしてもらってもいいですか」と伝えるときもありますし、そこは相談しながら。「なんでもいいですよ」と受け身なタイプではないので、より良い形に近づけるためにもう少しオーダーをする方かな。もちろんヘアメイクさんに信頼は置きながらも、自分がよく見える方法を自分でも把握しているので、そこを伝えながらやっていただいています。それで、自分でもしっくりくる形で仕事に臨みます。

ー では結構ご自身でヘアやメイクを研究したりしているのですか？

ヘアセットは自分では一切しないんですけど、メイクはします。自前メイクのお仕事も時々あるので、そういったときも自分できちんとメイクをしますね。いつもご一緒しているヘアメイクさんに手持ちのアイテムを撮影して送って、その写真に使う順番などを書いて送り返してもらって、「○番のアイテムを使ったら、次は○番を重ねて塗ってね」といった感じで、いろいろと教えてもらっています。ヘアは自分で上手くセットできる気がしないので……クセがつきにくい髪質なのでブラシで梳かすのみでナチュラルに整えるくらいです。

ー ちなみに、自前メイクを解説いただいてもいいですか？

ええっと……まず、時間は大体1時間くらい欲しいです、そんなに上手じゃないので。最初に下地を塗って、コンシーラー。コンシーラーは２色セットのを持っているので、オレンジ系の色を気になるところに塗ってから、より肌に近い色をのせてなじませます。そのあとにクッションファンデーションを広げて、アイシャドウやウォータープルーフのアイラインなどで目元を作ります。眉はペンシルで描いてから、ブラシで整える。たまにアイブロウジェルを使うこともあります。

ー そういった情報収集もヘアメイクさんからですか？

ヘアメイクさんから情報をいただくことも多いですし、あとはお仕事でビューティブランドとのタイアップの機会をいただいたことがきっかけになることもあります。タイアップの際に知ったものやいただいたものが本当に良くて、普段のメイクでも取り入れるようになりますね。自分でメイクするときにはどうしたらいいですかと訊いて、自分でも使うようになります。スキンケアも、以前タイアップでご一緒したブランドのアイテムがばっちりハマって！

ー 撮影中も肌の綺麗さに惚れ惚れしました！どんなスキンケアをされているのですか？

きちんとスキンケアをするのは夜だけです。朝は、歯を磨くときに顔をバーッと洗うくらい。夜は、メイクをしている日でもしていない日でも、お風呂に入る直前にバームタイプのクレンジングを多めにとって浴室の鏡の前でメイクを落とします。お湯が出るまでの間になじませて、みっちり、ごっそりメイクや汚れを落とす。それで髪や身体を洗ってから、お風呂を出る直前に洗顔料を泡立て器で泡立てます。そうすると手をひっくり返しても落ちないくらいのしっかりした泡ができるので、その泡で汚れを吸着させるイメージで顔を洗う。肌に手は当てないようにですね。気分によっては、泡で出てくるタイプの炭酸泡洗顔料を使う日もあります。長い時間洗顔するのは良くないと聞いたので、終わったらすぐに流して、お風呂の中で身体を全部拭いてすぐに出る。洗面所に出たら、はじめにオイルを多めに塗って、それから保湿液もたっぷり塗って終わりです。

ー スキンケアはいろいろ塗るというよりも、洗うこと重視なんですね。

クレンジングと洗顔が大事ですね、ベースは。自分にぴったり合うクレンジングと洗顔のライン使いを見つけてしまって、めちゃくちゃ調子がいい。僕は乾燥肌なのでさらっとしたタイプのクレンジングが合わなくて、バームタイプでしっかりやった方が良いとブランドさんにも教えていただいて。

ー いろいろ試して自分に合うものを見つけることが大切ですよね。

大切ですね。大変ですが。僕もいろんなものを試しました。母が元エステティシャンだったこともあり、小学生くらいから化粧水はつけていました。自分用のものがありましたね。自分でいろんなブランドの化粧水やいろんなタイプのクレンジングを試したりもしました。

ー 自分に合うアイテムが見つかると、急にスキンケアも楽しくなりませんか？

そうですね、安心感もすごいです。小さな肌の不調がストレスになったりするので……。僕、ニキビとかも1個できるだけでガチでテンションが下がるんですよ。「マジでだりぃ」みたいな（笑）。今日外に出ないからいいや、とかにもならない。誰に見られる見られない関係なしに、その状態が嫌で。常にトゥルトゥルでいたい。あとはご飯。炭水化物大好きなんですけど、やっぱり抜群に太る食べ物なので、タンパク質と脂質を摂るようにしています。脂質をエネルギー源にして、たんぱく質で身体をしっかり作ると、身体の調子も肌の調子も良いんですよ。スキンケアも大事だけど、食が９割だなと思っています。1日６粒くらいのサプリメントも摂ります。これも母の影響で、母が調べて学んだものを教えてくれたりします。

ー 川村さんとお話ししていると美意識が上がります！

メイクとかスキンケアの楽しさを広げていくのが好きなんですよ。ブランドさんとのタイアップもそうですし。THE RAMPAGEはガツガツしたイメージがあると思うんですけど、そういうグループのフロントに立っている自分が、ビューティのお仕事をやらせてもらうことで越えられる垣根もあるのかなと。だからこういうビューティのお仕事も喜んで受けさせてもらうというか、むしろやらせてほしい。このお仕事をするようになって、体型や肌に気を遣うから調子も良くなったけど、やっぱりメイクしているときの自分には正直すっぴんでは勝てないんですよ。すっぴんが嫌だという感覚が世の男性にもあったっていいと思う。肌が綺麗なおじさんとか、かっこいいじゃないですか。美容に気を遣うことが女々しいとかいう言葉で片付けられたくない。若い世代はメイクしていたり浸透してきているなとは感じるけど、もっとどの世代も全然主張していいと思う。男っぽくないとかいう感覚は撤廃した方がいいし、そういうのを先頭切って広めていきたいなって思います。

ー 2023年、川村さんがビューティの世界を引っ張ってくださるのを楽しみにしています！グループとしてはどんな準備をされていますか？

昨年末に『HiGH&LOW THE WORST BEST ALBUM』、1月25日に映画『HiGH&LOW THE WORST X』DVD・Blu-rayが発売になりました。曲で映画のシーンを思い出して楽しんでもらったり、作品を繰り返し観ていろんな発見をしてもらったり、特典映像もとても豪華な内容になっているのでぜひ観ていただきたいです。NCT 127の中本悠太（YUTA)くんとBE:FIRSTの三山凌輝、それから（吉野）北人と４人でやらせてもらった曲も入っているのも嬉しいです。あとは、絶賛アルバムも制作中です。リード曲も普段の２、３倍の時間をかけてレコーディングをしたり、熱量をたっぷり注いでいます。自分もクリエイティブで悩む時期もあったりして、今はもっとアーティストとして重みをのせていきたいし、メッセージを伝えたいと考えています。THE RAMPAGEのブランディングの先頭にいたいし、クリエイティブの中心になっていきたいです。あと、個人的にはゲーム大好きなので、声優など声のお仕事もしてみたいです。ぜひよろしくお願いします！

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THE RAMPAGEニュー・アルバム『ROUND & ROUND』 発売中！

CDには映画『HiGH & LOW THE WORST X』主題歌「THE POWER」や「2022世界バレー」TBS公式テーマソング「ツナゲキズナ」などのシングル曲に加えて、アルバムリード曲『NO GRAVITY』など、新曲４曲を含む全12曲を収録する。豪華盤、通常盤など10形態での発売を予定。

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Photography : YUYA SHIMAHARA
Hair & Makeup : OYA(KIND)
Styling : MASUMI YAKUZAWA(TRON)
Model : KAZUMA KAWAMURA
Edit ＆Text : TOKO TOGASHI

こちらの情報は『CYAN ISSUE 36』に掲載された内容を再編集したものです。